こんにちは、ひよっこです!
現役で医学部に合格し、現在は5年生で臨床実習に取り組んでいます。

私立の医学部って学費がすごいって聞くけど、奨学金で通えるのかな…?

通えるよ!実は僕も、奨学金で私立医学部に通ってる当事者なんだ

えっ、そうなの⁈ぶっちゃけ、将来ちゃんと返せるのか、不安じゃない…?

正直、不安はあるよ。だから今日は、きれいごとナシの本音で話すね
この記事を開いてくださったあなたは、こんな悩みを持っていませんか?
- 「親の収入だけでは、私立医学部の学費はとても払えない…」
- 「奨学金で私立医学部に通えるって聞くけど、実際どうなの?」
- 「何千万円も借りて、将来本当に返せるの?」
結論から言うと、奨学金で私立医学部に通うことは可能です。ただし、借りる前に必ず「返済シミュレーション」をしてください。
なぜここまで強く言うのか。
それは、私自身が返済シミュレーションをせずに奨学金を借りて、後悔している部分があるからです。
この記事では、奨学金で私立医学部に通う当事者として、学費のリアル・奨学金のメリットとデメリット・借りる前にやるべきだったことを、正直にまとめました。
- 私立医学部の学費の相場と奨学金の種類
- 当事者が感じるメリット・デメリット
- 借りる前に絶対やってほしい「返済シミュレーション」のやり方
主に受験生の親御さんに向けて書いていますが、受験生本人にもぜひ読んでほしい内容です。
読み終わるころには、「奨学金で私立医学部」という選択肢を、漠然とした不安ではなく具体的な数字で考えられるようになっているはずです。
記事の中で、数字を入れるだけで毎月の返済額がわかる「返済シミュレーションシート(Excel)」も無料配布しています。
私立医学部の学費のリアル|6年間でいくらかかる?
まず、避けて通れない学費の話からです。
私立医学部の学費は、6年間の総額で平均およそ3,200万円です。
大学によって幅があり、安い大学で約1,850万円、高い大学では約4,700万円かかります(2026年度時点の目安です。金額は変わることがあるので、必ず各大学の最新情報を確認してください)。
一方、国公立医学部の学費は6年間で約350万円。
同じ「医師になる」という目標でも、進学先によって数千万円単位の差が生まれます。

学費以外にもお金はかかる
さらに、学費以外にもお金はかかります。
- 教科書・教材費
→医学書は1冊1万円超えがザラ。CBTや国試対策の映像教材(Q-assistなど)も数万〜数十万円単位
- 生活費
→一人暮らしなら家賃・食費で年100万円前後
- 部活の費用
→安い部活でも年10万円ほど。合宿や道具が多い部活だと年30万円以上かかることも
- 交際費
→医学部は6年間と長いぶん、積み重なると大きい
「学費さえ用意できれば大丈夫」ではない、というのが正直なところです。
ちなみに私は、普段の交際費や部活のお金はバイト代でやりくりしています。
奨学金にはどんな種類がある?
「そんな金額、払えるわけない」と思った方へ。ここで奨学金の話です。
まずは全体像を、ひと目でわかるようにまとめました。
返し方で分けると2種類

- 給付型
→返さなくていい奨学金。そのぶん、家計や成績の基準が厳しめ - 貸与型
→卒業後に返す奨学金。つまり「借金」の一種
借り先・出し手で分けると4種類

- 日本学生支援機構
→いちばん有名。貸与型の第二種は月2万〜12万から選べて、私立の医学部なら月最大16万円まで増額可能(6年間かりると最大1,152万円)
- 大学独自の奨学金・特待生制度
→成績優秀者の学費減免など。大学によって内容が大きく違う
- 地域枠・自治体の修学資金
→指定の地域や診療科で一定期間働くと返還が免除される。そのかわり働く場所・科に「縛り」がある
- 民間財団の奨学金
→卒業後の勤務条件とセットのものが多い
どの制度を使っているかは伏せますが、私はこうした奨学金を利用して、学費を全額まかなって私立医学部に通っています。
つまり「親が学費を全額出せなくても、私立医学部に通う方法はある」ということです。
ただし、それが「気軽におすすめできる方法」かというと、話は別です。
ここからが本題です。
私が奨学金で私立医学部を選んだ理由
私はもともと国公立志望でした。
わが家は、私立医学部の学費をポンと出せる家庭ではありません。
だから「現役で国立がダメなら浪人」と、ずっと思っていました。
結果は、国立には届かず。私立には正規合格をいただきました。
予定どおりなら浪人です。
でも、受験を終えたとき、私の中にあったのは「もう一年やりたい」ではなく、「現役でやれることは、全部やり切った」という感覚でした。
冷静に考えてみると、もう一年勉強しても、国立合格はもちろん、いま手にしている私立の正規合格すら、来年また取れる保証はないんですよね。
そして何より、「これ以上、受験勉強を続けることはできない」と強く感じている自分がいました。
出し尽くしたんです。
だから私は、奨学金を借りて、私立に進学することを選びました。
この決断自体に、後悔はありません。
いま医学部5年生として病院実習に出て、医師になる道を進めていることは、本当にありがたいことだと思っています。
ただ、決断の「中身」には、大きな反省があります。
正直、借りる前に「返済シミュレーション」をしておけばよかった
この記事でいちばん伝えたいのが、ここです。
当時の私は、お金の知識がほぼゼロでした。
「借りられるなら借りよう」「医師になれば返せるでしょ」くらいの軽い気持ちで、毎月いくら返すのか、何年かけて返すのか、将来の収入でそれが払えるのか、まったく計算しないまま、何千万円という借り入れを決めてしまったんです。
その負担の大きさに気づいたのは、入学してしばらくたってからでした。
バイトをしても、なぜかお金が貯まらない。
部活や交際費など、大学生活に必要なお金をやりくりするだけで精一杯で、旅行などの趣味に使えるお金はまったくありませんでした。
「これはお金の勉強をしなきゃまずい」
——そう思い、FP(ファイナンシャル・プランナー)の勉強を始めました。
そして、お金の勉強を進めるなかで、自分の資産と負債を書き出して整理してみて、初めて気づきました。
奨学金の返済総額が、自分の想像をはるかに超える負担であるということに。
青ざめました。
そして今、医学部5年生になって将来が現実味を帯びてくるにつれ、「多額の借金を、これから返していかなきゃいけない」という不安とプレッシャーを、はっきり感じています。

受験期は勉強のことで頭がいっぱいになっちゃうもんね。
実際、借りる前に何をすればよかったの?

やることは3つ。どれも紙とスマホの電卓があればできるよ
STEP1|毎月の返済額をシミュレーションする
「総額でいくら借りるか」だけでなく、「毎月いくら・何年間返すのか」まで数字にします。
たとえば、月16万円を6年間借りると総額1,152万円。
仮に利率0.5%・20年かけて返すとすると、毎月約5万円を、20年間払い続ける計算になります(利率や返済期間で変わります。日本学生支援機構の公式サイトに無料のシミュレーターがあるので、必ず自分の条件で試算してください)。

「1,152万円」だと実感が湧きませんが、「毎月5万円を20年」と聞くと、急にリアルになりませんか?
私がこの計算をちゃんとやったのは、借りたあと。資産と負債を整理して青ざめた、あの時でした。
計算が面倒な方のために、数字を入れ替えるだけで毎月の返済額が自動計算されるExcelシートを無料配布します。ぜひ親子で一緒に、数字を眺めてみてください。
STEP2|将来の収入見込みと照らし合わせる
「医師=高収入」のイメージがありますが、卒業してすぐの研修医の年収は400〜500万円程度が多く、そこから税金や社会保険料、家賃や生活費が引かれます。
手取りから毎月5万円の返済を引いた残りで生活する——そのイメージを、借りる前に持てているかどうかが大きな分かれ目です。
医師は長い目で見れば収入が安定しやすい職業ですが、「返済がきつい時期」は確実にあります。
STEP3|奨学金返済を「将来の固定費」として見える化する
奨学金の返済は、家賃と同じように毎月必ず出ていく「固定費」です。
結婚、子育て、留学、開業——将来のライフイベントを考えるとき、この固定費が20年間ついてくることになります。
それを家族で共有した上で、借りるかどうかを決める。
それが、当時の私にできていなかったことです。
逆に言えば、この3つをやった上で「それでも医師になりたい」と思えるなら、奨学金は怖い道具ではありません。
私の後悔が、これを読んでいるあなたの「借りる前のひと手間」につながればうれしいです。
ちなみに、いまの私はこう考えています
後悔の話ばかりしてきましたが、暗い気持ちのまま終わらせたくないので、いまの本音も書いておきます。
お金の勉強を続けた結果、いまは「しっかりやりくりすれば、なんとか返していけそう」という見通しを持てています。
たとえば、研修医の給料は病院によってかなり差があるので、給与水準の高い病院を選ぶという対策が取れます。
固定費を抑える、家計を記録する——そんな地道な工夫で、返済と生活は両立できそうだと分かってきました。
不安は、正体不明のままにしておくのが一番怖い。
数字にしてしまえば、対処できる。
これが、青ざめたあとに勉強して分かったことです。
奨学金のメリット・デメリット|当事者のリアル
5年間、奨学金で医学部に通ってきた当事者として、良い面も悪い面も正直にまとめます。
デメリット
まずは、正直に言って「しんどい」と感じている部分からです。
- 借金を抱えた状態でキャリアが始まる
→同期が貯金を始める時期に、自分はマイナスからのスタート
- (種類によっては)働く場所・科が制限される
→地域枠や修学資金は、返還免除の条件として勤務地や診療科の縛りがあります
- 留年・国試浪人のリスクが重くなる
→留年すると奨学金の貸与が止まる制度が多く、卒業が延びた分の学費・生活費も上乗せでのしかかります
- 心理的なプレッシャー
→「多額の借金をこれから返済していかなきゃいけない」という心理的な負担があります
メリット
一方で、奨学金を借りたからこそ得られたものも、確かにあります。
- 家計的に親が学費を出せなくても、医学部に通える
→これが最大のメリット。医師への道が「実家の太さ」だけで閉ざされない
- お金について真剣に考えるようになる
→不安なぶん、早くからお金の勉強をするようになりました。
- 自分のキャリアを真剣に考えるようになる
→「なんとなく」で進路を選べないからこそ、将来の働き方を早くから考えるようになります
結局、奨学金で私立医学部は「アリ」なの?
私の結論はこうです。
安易に借りるのは、おすすめしません。
でも、家計的に学費を出せない家庭の子でも医学部に通えるチャンスがあるのは、間違いなく良いことです。
実際、私はこの制度がなければ、いま白衣を着て実習に出ていることはなかったかもしれません。
だから、「どうしても医師になりたい」という気持ちがあるなら、リスクを数字で理解した上で、積極的に使えばいいと思います。
「奨学金いいよ!」でも「やめとけ」でもなく、これが当事者としての正直な答えです。
よくある質問(Q&A)
Q. 親の収入が低くても、私立医学部に行けますか?
A. 可能です。実際に私が奨学金で学費を全額まかなって通っています。ただし貸与型が中心になる場合、卒業時の借入総額と毎月の返済額を必ず試算してください。地域枠や自治体の修学資金など、返還免除型の制度も選択肢になります。
Q. 奨学金だけで学費を全額まかなえますか?
A. 制度を組み合わせれば可能なケースはあります(私がそうです)。ただし、使える制度は大学や家庭の状況によって大きく変わるので、志望校を決める段階で「その大学で使える制度」を調べておくことが大切です。
Q. 医師になれば、返済は余裕ですか?
A. 「余裕」とは言い切れません。研修医のうちは年収400〜500万円程度が多く、そこから生活費と返済を両立する時期が続きます。長期的には返しやすい職業ですが、「医師だから大丈夫」と思考停止するのがいちばん危険です。
Q. 地域枠や修学資金はどうですか?
A. 返還免除は大きな魅力ですが、卒業後に働く地域や診療科に長期間の条件が付きます。「9年間は指定の地域で働く」といった縛りが、将来やりたい医療と両立できるか、借りる前に必ず確認してください。
まとめ|奨学金は「リスクを理解して使う道具」
今回は、私立医学部の奨学金について、実際の経験を交えながら解説しました。
- 私立医学部の学費は6年間で平均約3,200万円。ただし奨学金を使えば、親が全額出せなくても通う方法はある
- 借りる前に「毎月いくら・何年返すか」の返済シミュレーションが必須
- 奨学金は「安易に借りるもの」ではなく、リスクを数字で理解した上で使う道具
最後に、親御さんへ。
進学の選択は、お子さんの人生を大きく左右します。
もし十分な話し合いがないまま決断してしまうと、将来、「本当にこの選択でよかったのかな」という後悔が残ってしまうこともあります。
だからこそ、お金の話から目を背けず、返済額や将来の負担まで一緒に考え、親子で納得して決めてください。
この記事が、親子でその話をする「きっかけの1枚」になればうれしいです。
医学生生活でかかる「学費以外のお金」や、私が実践しているお金の勉強法についても、今後別記事でまとめる予定です。

質問や相談があれば、お問い合わせフォームからいつでもどうぞ。
以上、ひよっこでした!


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